ラーメンの種類|基本のスープ6選とご当地ラーメン4選を紹介

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ヨーロッパやアメリカ、アジアなど、海外でも近年大人気の日本食・ラーメン。

自宅での食事としても外食としてもよく食べられる、日本の生活に深く浸透した料理のひとつです。

ラーメンの味を大きく決めるのはスープの味。ラーメンの種類は、スープの味ごとに分けられています。

一方、ご当地料理としてラーメンを愛する地域もあり、そういったご当地ラーメンには、その地域の名前がつけられているものもあります。

そこでこの記事では、日本で食べられるラーメンの種類「スープの味別」「地域別」で紹介していきます。

1.【スープの味別】基本のラーメンの種類6選

ラーメンはスープ、麺、トッピングの3つからできていますが、ラーメンの大事な要素はスープ

スープがラーメンの運命を左右すると言っても過言ではありません。

そのため、ラーメンはまず、スープの種類で分類されます。

そのスープを構成するのは、「ダシ」と「タレ(かえし)」。

豚骨や鶏ガラなどからとった「ダシ」と、醤油や味噌などの「タレ」を合わせることで「スープ」が完成します。

ダシとタレについてはこちらの記事で詳しく書いているので、こちらも読んでみてくださいね。

1-1. しょうゆラーメン

shoyu ramen

ラーメンの基本中の基本、しょうゆラーメン

しょうゆのタレを使用した、透明の澄んだうす茶色のスープで、味はあっさりとしています。

しょうゆは和食で最も使われている調味料のため、日本人にとっては馴染みの味で定番中の定番です。

古くからある街のラーメン屋に必ずある、「昔ながらの中華そば」というイメージがあります。

小さいころから家でラーメンを食べる時はいつもしょうゆラーメンだった、という理由で、しょうゆラーメンに馴染みがある人も多いようです。

wikipediaによると、1910年に東京で生まれたしょうゆラーメン。その歴史はもう100年以上にのぼるのですね。

最近はいろんな味のラーメンが開発されていますが、「原点に戻ってしょうゆらーめんが一番好き」という人も多く、不動の人気を誇る、ラーメンを語るにあたって欠かせない存在です。

1-2. 塩ラーメン

shio ramen

こちらもラーメンの定番、塩ラーメン

タレに塩を使用し、鶏ガラや豚骨からとったダシと合わせたスープで、あっさり・さっぱりとしたシンプルな味が特徴です。

ダシを強く煮出していないため、スープは透き通った透明。見た目も味も上品なラーメンです。

醤油や味噌のように味が強くコクのある調味料を使用していないため、とてもシンプルであるがゆえに、おいしい塩ラーメンを作るのは難しいと言われています。

最近はとんこつなど味の濃いラーメン屋の店舗拡大が多く、「ラーメン=重い」というイメージがありますが、そんな中でもさっぱりしていてヘルシーな塩ラーメンは、大人になってから好きになった人や、女性から好まれることが多いようです。

1-3. 味噌ラーメン(辛味噌ラーメン)

miso ramen

同じくラーメンの3大定番のひとつ、味噌ラーメン

タレに味噌を使用したスープで、コクがあり濃厚なラーメンです。

味噌には肉の臭みを抑える作用があるので、豚骨からとったダシと合わせられることも多く、それゆえにコッテリとした味になることもあります。

wikipediaによると、1955年に札幌で考案されたのが味噌ラーメンの発祥と考えられているので、その歴史は60年以上。

味噌ラーメンにはスープ自体に味がしっかりとあるので、野菜を入れても味が薄まりにくいため、コーンやもやし、キャベツなどたくさんのトッピングが乗っているお店も多くあります。

また、味噌ラーメンから生まれた人気ラーメンのひとつに、辛味噌ラーメンもあります。

唐辛子が入った「辛味噌」をかえしに作ったラーメンで、濃厚なスープに辛さがさらに食欲を引き立てます。

真っ赤なスープに一度食べ始めると止まらない辛さの魅力から、ファンの多いラーメンです。

1-4. とんこつラーメン(とんこつ醤油ラーメン、魚介豚骨ラーメン)

tonkotsu ramen

白く濁ったクリーミーなスープが特徴のとんこつラーメン

豚骨を煮込んだダシを使ったスープで、骨から出たコラーゲンなどの栄養素がしみ出ているため白く、コッテリとしたコクのあるお味です。

豚骨からとったスープのため独特の臭みがあり、このにおいが食欲をそそる!という人もいる一方、臭みが苦手な人も多いようです。

これまで紹介してきた「しょうゆ」「塩」「味噌」はタレの味がそのままラーメンの名前となっているのに対し、「とんこつ」はダシの名前がラーメンの名前になっています。

そのため、とんこつダシとしょうゆダレを組み合わせた「とんこつ醤油」や、とんこつダシと塩ダレを組み合わせた「とんこつ塩」など、さまざまな味わいを楽しむことができます。

1-5. 鶏白湯ラーメン

toripaitan ramen

鶏白湯(とりぱいたん)ラーメンは、その名の通り、鶏からとったダシを使用した白いスープが特徴のラーメンです。

豚骨の代わりに鶏ガラを煮込んでダシをとったスープで、豚骨と同じく、鶏ガラから栄養素が出ているので白く濁ったスープになります。

豚骨ほどコッテリとしておらず、マイルドだけれどコクがあり、ほっとするお味。

重すぎないので女性人気も高く、また、〆のラーメンにもおすすめ。

近年人気がじわじわと広がっているラーメンです。

1-6. 坦々麺

tantanmen

白く濁ったスープに辛みが特徴の坦々麺。

日本では、すりごまや豆乳を使ったマイルドな白いスープに、ラー油や豆板醤を合わせていることが一般的です。

元々は中国・四川の料理で、本場中国では白く濁ったスープが使われることは珍しく、醤油とラー油ベースのスープだったそう。

具材は豚の肉味噌、白髪ねぎ、チンゲン菜が乗っていて、独特の山椒の香りが食欲をそそる、他のラーメンとは一線を画した麺料理です。

3.【地域別】ご当地ラーメンの種類4選

ラーメンの種類を分ける基本はスープの味ですが、「地域ごと」のご当地ラーメンとして有名なラーメンもあります。

ここでは代表的な4つのご当地ラーメンを紹介していきます。

3-1. 横浜家系ラーメン

yokohama iekei ramen

横浜家系ラーメンは、神奈川県・横浜発祥のとんこつ醤油のラーメンです。

豚骨からとったダシに醤油ダレを合わせ、鶏油(ちーゆ)を浮かばせた濃厚なスープが特徴です。

そのスープが太めのストレート麺によく絡み、ここ数年で日本全国でもお店が増えている、ファンの多いラーメンです。

具材はほうれん草、チャーシュー、海苔が定番の3つのトッピングで、お店によっては味玉が乗っているところも。

家系ラーメンの発祥は1974年。横浜にオープンした「吉村家」が家系ラーメンの総本山で、そこから派生したお店の多くが「〇〇家」という名前のため、「家系」ラーメンと呼ばれています。

家系ラーメンについて、詳しくはこちらの記事でもご紹介しています。

3-2. 札幌ラーメン

sapporo ramen

北海道・札幌が発祥の札幌ラーメン。北海道のラーメンの代表とも言えるラーメンで、全国的にも広く普及しています。

他のご当地ラーメンはスープの味が決まっている一方、札幌ラーメンのスープは「味噌」も「塩」も「しょうゆ」もあります。

実は、札幌ラーメンの特徴はその麺にあります。中太のちぢれ麺はもちもちしていてスープによく絡みます。

札幌ラーメンの歴史は長く、1922年に遡ります。中華料理店が札幌ラーメンの前身となるラーメンを考案し、当時はしょうゆと塩のみでしたがその後味噌スープも考案され、拡大していきました。

サンヨー食品の「サッポロ一番」というインスタントラーメンのCMが、そのキャッチーなメロディから多くの人に親しまれ、インスタントラーメンとしても全国に広まりました。

もちろんインスタントラーメンだけでなく、札幌以外の街にも多くの札幌ラーメンの店舗があり、今では全国どこでも札幌の味が楽しめるようになっています。

日本三大ご当地ラーメンのひとつでもあります。

3-3. 博多とんこつラーメン

hakata tonkotsu ramen

福岡県福岡市博多区発祥の博多とんこつラーメン。白く濁ったスープに極細の麺が特徴です。

具材は万能ネギとキクラゲとチャーシュー。テーブルには辛子高菜が置いてあり、途中で追加する食べ方が人気です。

麺の硬さを選ぶことができるのが博多ラーメンの特徴で、硬さは「バリカタ」「カタ」「普通」「やわ」「バリやわ」の中から選びます。

「バリ」とは福岡の方言で「とても」という意味。福岡の人は硬めの麺を好むようで「バリカタ」「カタ」の注文が圧倒的に多いそうです。

博多ラーメンの発祥は諸説ありますが、1937年に考案されたラーメンが元となったと言われています。

博多ラーメンは日本だけでなく海外でも人気を博しており、海外に進出しているラーメンチェーン店は「一風堂」や「一蘭」など博多ラーメンを扱うお店が多くあります。

ラーメンの海外事情についてはこちらの記事で詳しく説明しているので、読んでみてくださいね。

3-4. 喜多方ラーメン

kitakata ramen

福島県・喜多方のご当地料理・喜多方ラーメン

札幌ラーメン、博多ラーメンと並んで日本三大ご当地ラーメンと言われ、市の人口に対するラーメン店の数の比率が日本で一番高く、地元の人から全国に渡って愛されるラーメンです。

スープの特徴はあっさりとしたしょうゆ味。ダシはとんこつや煮干し、鶏ガラなどお店によってさまざまなので、シンプルだけどお店によって違いが楽しめます。

麺は水分をたくさん含ませる「平打ち熟成多加水麺」を使用しており、太めでモチモチ

具材はチャーシュー、メンマ、ネギ、なるとがメイン。アニメやマンガに出てきそうな典型的なラーメンの見た目をしています。

そんな喜多方ラーメンの起源は1927年。もうすぐ考案100年を迎える昔ながらのラーメンとして、派手さはないですが、長く愛され続ける、日本を代表するラーメンです。

4. まとめ

日本人のソウルフードとも言えるラーメン。日本人の間でも「好きなラーメンは?」という話題は定番のネタとしてよく聞かれるほど、それぞれの好みが分かれる料理です。

あなたのお気に入りはどれでしたか?もし食べたことがない種類があったら、ぜひ食べに足を運んでみてくださいね!